月光院璋子の日記
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原発はどのくらい心配か
原発に依存しない社会というものを考えると、
自然とイメージされる社会が、わたくしの場合、
ちょっと極端な印象を持たれるかもしれないけれど、
江戸時代から戦前の日本社会だったり、あるいは、
宮崎駿監督の描かれる空想の中世世界だったり、
アニメの銀河鉄道で描かれた町だったりするのです。

空気を汚染しないエネルギーと言いながら、
必要もない人たちまでマイカーの車社会を到来させて、
今なお排気ガスをまき散らしていることが許されている今の日本の姿自体、
笑止千万なわけですけれど・・・

原発を否定して再生可能なエネルギーを創出し、
それを国策として推進していくことで、
今以上の経済成長が見込める社会が維持されるとして、
文化的で利便性の高い生活、電気を好きなだけ消費でき、
おしゃれで便利な家電に囲まれた暮らしが出来る。
そうだとしても、一方で、
排気ガスのない社会、車の走行音のない交通道路となったら、
随分ときれいで静かな社会になるわけで・・・・
そうすると、上記のような社会をついイメージしてしまうのです。
明治時代に来日して日本の田園風景に感動し、
そこに自然の美しい調和を発見し、
そこに神の楽園を見たと記した外国の方たちのように。

さて、原発ゼロにせよ、依存度を低くするにせよ、
原発を今すぐやめろと主張しておられる方たちに、
わたくしは、考えていただきたいことがあります。

原子力発電所で雇用されている人たちの再就職問題、
是非話し合って知恵を出していただきたいし、
原発に依存しない地域の経済をどうするか、
過疎化、高齢化が進む一方の自治体の活性化案も、
合わせて考えていただきたいのです。

そして、
原発の再稼働を求めておられる住民の方たちにも、
お考えいただきたいことがあります。

事故が起こった場合の影響の問題、
誘致を決めた自分たち自治体だけの被害では済まないのだということ、
皆さまの補償を担うのは税金であるということ。
その意味を、今一度お考えいただきたいのです。

電力会社には、いうまでもなく、
稼働の安全性に対する信頼を取り戻せるのかどうか、
求められる情報の公開と説明に対して、
しっかり公的責任というものを果たしてもらいたい。

これまで、自治体と電力会社が
地元経済の発展と活性化という名の下に、
相当な癒着、相互依存があったことは、すでに、
各地で多くの国民の批判の目にさらされており、
住民からの信頼が取り戻せない以上、
再稼働はどこも難しい状況にありますが、

国が民意を無視して再稼働を推し進めれば、
原発を抱える各自治体の中からも
国に習うところが出てくるかもしれません。

そういう経済優先の決断を自治体がするかどうかも実は、
それを住民が許すかどうかにかかっているわけです。
電力会社の前でデモをするだけが、
有効な活動だとは思えません。
デモをするのなら、
自分たちの選挙区の議員の家の前でしてはどうか。
相当、効果があるはずで、
パフォーマンスではない活動です。



わたくしは、いまなお、迷っております。

いったん事故が起こったらその被害がいかに惨憺たるものになるか。
原発事故の凄まじさを思うとき、
原発など要らない!と思わない人はいないはず。

原発のゴミと称される核燃料の最終処理が手つかずのいま、
将来起こりえる環境汚染の凄まじさを思うとき、
原発など要らない!と誰もが思うはず。

原子力エネルギーのコストが一番安いと思っていたのに、
実は一番高いと知った今、
原発は要らないじゃないか!
そういう思いにならないわけがありません。

けれど、原発をやめたドイツは、
足らなくなる電力をお隣のフランスから買うわけです。
フランスはご承知の通りの原子力大国で、
今後もそのエネルギー政策に変更がない。
途上国では、経済発展と環境汚染とならない原発政策を進め、
高技術の安全な原発を買いたがっているわけです。

こうした中で、もし、
日本の原発の安全基準が更に厳しいものになっても
それがクリアされたとしたら、どうでしょう。
原発のゴミ処理もうまくやれる技術が生み出されたら、
いまの不安は解決されないのでしょうか。

1000年に一度という確率で起こる地震や津波のために、
お隣の中国で100基以上も原発が建設されるというときに、
日本一国が原子力エネルギーと決別する道を選ぶということ。

原発マネーに依存してきた地元経済は沈没し雇用がなくなり、
一気に過疎化が進む一方で、日本経済をけん引してきた企業が海外に流れ、
企業で働く人たちの生活も海外に流れていくかもしれない。
増税以外に少子高齢化の日本を支えていく道もなくなる。
高額の電気料金も当たり前となれば、
クーラーなしの都市生活など送れない人たちは、
熱中症で死ぬか田舎に移動するしかなくなるけれど、
老人ばかり移り住んでこられても田舎では、
社会保障に使えるお金がない。

新たなエネルギーが定着するまで、
日本人は節電を続ける生活で終わらない、
こうした生活に、本当に耐えられるのかと。

社会不安に覆われた社会はどうなるか。

それを想像すると、
原発なんか要らないと言えなくなるのです。

特に心配もせずに金属の巨大物体である飛行機に乗り、
ピーチが安いと言って数カ月前から予約するのに、
特に心配もせずに無免許運転がなくならない道路を、
子供たちだけで学校に通わせているのに、
どうして原発だけを心配するのか。

犠牲者を多く生んでいる内乱や紛争が、
いまなおアフリカなどで絶えないのに、
それには関心も持たないのに、

隣国が環境汚染の核実験をしても、
特に心配もしないで無関心でいられるのに、
なぜ、原発だけを心配するのか・・・

そういう人たちのことを思うと、
原発は安全なのか、ではなく、
原発はどのくらい心配なものなのか。
ときどき分からなくなるわたくしです。




原発全機停止の今何を考えるべきなのか・・・再稼働に向けて大詰めを迎えている政府
日本中の原発が初めて全期停止状態となっている今、
原発ゼロでこの夏を乗り切れるかどうか、
それが今後の原発問題への試金石となるかのような、
そうした受け止め方をしていたのは、
間違いだったのでしょうか。

原発エネルギーに依存しなくても、
わたくしたちはやっていけるかどうか。

その見極めの位置づけをされるようになった今年の夏
夏に亜熱帯と化し、ヒートアイランド列島となる日本で、
原発エネルギーに依存しなくてもやっていけるのか。
火力や天然ガスや節電などでその超需要期を、
はたしてどう乗り切れるか。

この夏の電力需給がどうなるかが、
今後のエネルギー政策に大きな影響を及ぼすということで、
さまざまな攻防が展開されていました。
その様子は、テレビなどではほとんど放映されませんが、
各地で、原発ゼロを掲げた市民運動が始まり、
あらゆるところで原発ゼロ政策への転換を求める署名活動に、
ここ京都でも出会ってきました。

原発を再稼働させたい電力会社と、
原発事故の被害の大きさを目の当たりにした住民や国民と、
その両者の間に立って、原発の安全性を担保すべく
再稼働の条件を厳しくする自治体と電力会社のやり取りが、
当地でも連日のように報道されておりますが、

この夏の電力需給の推移次第で、
原子力エネルギーから再生可能なエネルギーに、
国策としてのエネルギー政策が転換されるという流れとなったのを受けて、
夏の電力不足の状況について協議する「需給検証委員会」が設置されたはず。

その5回目の会合で、今日、
関西電力の大飯原子力発電所(福井県おおい町)3、4号機が再稼働された場合、
今夏の関電管内の電力不足がゼロまで改善するとの試算が公表されました。

それって、不誠実な態度ではありませんか?
そもそも「原発ゼロ」で、この夏を乗り切れるかどうか、
それを見極めるのが、この委員会での議論の前提条件だったはずです。

それが、どうしうてこうした発表になるんでしょう。
報道によれば、事務局が出席した委員の求めに応じて、
原発の供給力を見込んだ試算を提出したとのことですが、
この手の会議の委員には政府の意志や意図に応じる流れを作る委員がおり、
再稼働方針を「後押し」する流れを作る役目を負うわけです。

が、問題は、そうした委員がいようといまいと、
委員会を本来の目的に沿った委員会になっているかどうか、
委員会を監視していくのはわれわれだということ。

同様に、経産省が電力会社の言い分通りに、
いかに電気料金の値上げを口にしようと、
それが脅しだった場合、その脅しに屈してはならないのは、
実はわれわれ国民なわけです。

だから、原発に依存しない社会にしたいと本当に望むなら、
知恵を出さなければならないのは、
わたくしたち国民だということになります。

民主党が政権についている間に、
原発マネーの利権を自民党に代わって掌握し、
電力会社によるヒト、カネ、の支援を確保すべく、
仙石なるものが如何に暗躍しようと、
原発に対する選択はわたくしたち国民にあります。

だから、原発稼働の攻防戦に対しても、
関心を持ち続けたい。




敦賀原発、廃炉の可能性 
鴨川の桜
(賀茂川の桜)
敦賀原発 が廃炉になる可能性が出てきました。

経済産業省の原子力安全・保安院が、
現地調査をした結果、
原子炉の下を通る断層が
過去において活断層の動きに伴って動いた可能性があると報告。
原発の立地場所として不適格の恐れがあるとの見方を明らかにしました。

原子炉建屋などの建設要件として、
活断層やそれに伴って動く可能性のある断層の上に建てることは、
当然のことながら、国は認めてはいません。
わたくしたちもそうした国の要件を当然のことと考え、
認可にあたってはそうした基準が満たされているものと、
これまでは信じてきました。
ただし、その信頼は、
日本列島は活断層だらけだと言われるようになるまでで、
いま、その信頼さえ揺るぎだしています。


国が原発の耐震性を判断する場合、
考慮する活断層は12万~13万年前以降の活動があるものを
想定しているのだそうですが、
昨今の地震ではこれまで発見されなかった断層が動いたり、
活断層だらけだという話は現実味を増しています。

敦賀原発の敷地内には全長35キロ以上に及ぶ
「浦底うらぞこ―柳ケ瀬山断層帯(浦底断層)」
があることは、以前から、専門家に指摘されてきましたが、
今回、さらに、軟弱な「破砕帯」とう断層が約160もあることを含めて、
保安院による調査で報告されています。

調査した専門家の方たちは、
「破砕帯は、地層の特徴などから新しい時代に動いた可能性が高い。
浦底断層の活動に伴って動いたのではないか」と指摘。
浦底断層の最新の活動時期は4500年前以降と。
敷地内で地層が露出している崖など4カ所が確認されたようです。

活断層だらけと言われるようになって久しい地震列島日本で、
研究者たちから断層の危険性を指摘されるまでもなく、
こうしたところは他にもあるのではないか。

これまでその断層の危険性を指摘されながらも、
「浦底断層ではない」と抗弁してきた日本原電の調査は、
はたして信頼できるのか。
原発の建設を前提とした調査結果を、
はたして信頼してよいのか。

原発の再稼働をめぐって電力会社は必至であり、
また、再稼働を要求する財界の声も
説明責任をしっかり果たしているとは言えない政府の姿勢も、
決して他人ごとではありません。
再稼働にあたっては、安全の確保が何よりも問われているわけで、
京都市をはじめ滋賀県でも大阪でも、
再稼働の条件を厳しく設定しその声を大にするようになりました。

かくなる上は、
これまでの原発を建設することを前提とした調査結果を、
もう一度再調査し、その情報の正否を再検討することは、
電力会社においても喫茶の対応なのではないか。

確かに、
日本の原発は60年以上も安全だったと言えるかもしれない。
けれど、昨日まで安全だったとしても、
明日も100%安全であると言えるものなどあるのだろうか。
事故は避けようとしても起こりえるのだから、
安全性の担保は多いほど良いはずだ。
なればこそ、敦賀原発だけではなく、
ほかの原発の断層の再調査も再稼働の条件にしてもらいたい。




★ご参考までに⇒中国新聞 HOMEニュース4/25


原発問題(31)・・・二つの委員会の最終報告
数日前、
二つの委員会による最終報告が出されました。

一つは、九州電力の第三者委員会の最終報告者。

九州電力第三委員会最終報告
(委員の皆さん、ご苦労様でした)

経産省第三委員会の最終報告3
(委員長としての取りまとめ、ご苦労様でした)





もう一つは、
経産省の第三者委員会による最終報告。

経産省第三委員会の最終報告
(委員会の皆様、お疲れ様でした)

いまや国民の多くがそうだろうと思っていた通りの内容で、
報道に対して誰も驚く人はいなかったでしょう。

経産省第三委員会の最終報告2
(委員の皆様の報告が報われることを期してやまないです)

こうした報告が出されたということはやはり意義のあることで、
答申された経産省の今後の対応は、今まで以上に忍耐して
注視していかなければならないと思います。

そう思いますが・・・・

この問題への関心を持続させるのは、本当に大変だなあ・・・と。

大変ではあるけれど・・・・、
いまや監視していくのは国民しかいないんですよね。


以下は、ご参考までに。

九州電力第三者委員会最終報告書 クリック。
経産省第三者委員会最終報告書 クリックすると同上の報告書のサイトになり、削除されてしまっているのを確認。

原発問題を考えておられる方もそうじゃない方も、
お時間のあるときにご覧になってみてください。


追記:上記経産省の第三委員会最終報告書は、更新した時点ではリンク先に存在しましたが、10月4日7時を回った時点で削除されていることを確認しました。こういう一次資料って、だから、コピーた文書を入手するか、ネット上で公開された時点でそのPDFをしておかないと駄目なんです。

テーマ:痛い奴ら - ジャンル:ニュース


原発問題(30)・・・特捜は、なぜ東京電力を取り調べないのか?
週間ダイヤモンドのオンラインアンケートに、
東京電力を当局が捜査しないのはおかしいと思うかという設問があり、
当然おかしいと思い、「おかしいと思う」をクリック。
結果は、

おかしいと思う・・・・・・96.2%
◆おかしいとは思わない・・・ 2・5%
◆わからない・・・・・・・・ 1.3%

ほとんどの回答者がおかしいと思っているという結果でした。
ジャーナリストの上杉隆さんの記事(9月3お日付・「原発大国フランスで思う」)を読んだ後に出てくるアンケートなので、彼に関心のある読者が回答しているためにそうした結果になるのかどうか、そうしたことはわかりませんが、まあ、アンケート調査というのはおおむねそうしたものですので、ここで出題者の意図は(それがあるとして)横に置いたとしても、わたくし自身、事故後も今も、

どうして特捜は東電を調べないのか・・・

石川秘書を思い込みで逮捕し無理やり起訴するより、
よほど国民からの信頼回復となるだろうに、そう思っていたので、
アンケート調査の結果をご紹介したくなった次第です。
国会審議でもこうした質問は出されず、見聞した限りでは
新聞やテレビでもそうした主張が一切ないのが不思議でなりません。
(新聞の購読せず、TVニュースもチェックする程度ですけれど)

わたくしは、ぜひ、特捜に、
東京電力を取り調べていただきたいですね。
見込み捜査であろうと、
違憲な証拠採用であろうと、
国民のためになるということなら、
小沢裁判よりよほど有益なのではないか。



テーマ:原発事故 - ジャンル:ニュース


原発選挙・・・山口県上関町の町長選挙を考える(3)知恵は出されたのか
多忙のため、「原発選挙・・・山口県上関町の町長選挙を考える」(1)(2)を書いたまま、続きをブログにアップできないでいる間、上関町長選挙の実情についてご意見を下さった方、そして、事情に通じておられる方たちのご意見が寄せられているサイトをご紹介くださった方があり、それらを拝見しいろいろな思いを抱かされると同時に、改めて考えさせられた事案もございました。
その感想に関しては、「原発選挙・・・山口県上関町の町長選挙を考える」(2)
のコメント欄に書かせていただきましたので、関心をお持ちくださる方は、
そちらをご覧くださいませ。

わたくしがここのブログで書きたいと思っていることは、
原発反対という立場で上関町に集ってきた左翼運動家(プロ市民活動家ともいう)や左翼ゴロと称される面々、反対派に身を置きながら実は推進派と地下水脈で繋がっていたという選挙ゴロの面々、そうしたイデオロギー戦や選挙戦における戦術に関することとは無縁のことで、また、地方自治や住民自治といったことをテーマにしたものでもありません。

原子力発電所の誘致と建設をめぐる自治体ではどこでも歴史的に、
上関町と同様の選挙が行われてきたという認識でおりますけれど、
わたくしの関心は、原発の是非ではなく、

原発誘致と建設で町が発展し、
豊かで幸せな暮らしを築いていきたいと思う人たちの思いと、
原発誘致と建設では自分たちの暮らしが壊されると考えて、
原発に反対し続けておられる人たちの思いであり、

こうした方たちが同じ自治体の住民として、
今後も対立し敵対していくのか、その歴史を今後も歩むのか。
ということに関心を寄せているのであり、
だとするなら、両者が歩み寄ることができるためにはどうしたらいいのか。
それをささやかなブログではあるけれど、
ここで皆様といっしょに考えたいということです。

テレビでの報道を見ていたときに、
こちら(↓)の住民の方の言葉に一番胸を打たれました。

推進派だとか反対派だとか、そういうことじゃなくて、
どうしたらこの町をよくできるのか、
どうしたらこの町で皆で暮らしていけるのか、
そういうことなんだと。
選挙の結果は、

原発選挙 推進派の勝利の理由

どうしたら生活できるか、
どういう町にしていけばこの町で暮らしていけるのか。
それを町の住民である皆が考えた。
選挙はその結果であると。

テレビでは反対派の方たちの意見も取り上げていました。
全部の選挙でこんな風にテレビが報道してくれたら、
選挙を取り巻く情勢も投票率もさぞかし違ってくるだろうなあと、
そんなことも思いながら見ておりました。

中国電力が原子力発電所の建設を予定している田ノ浦地区海岸の、
その対岸にあるのが、こちらの祝島(いわいしま)というところで、
島民の方たちの98%が原発に反対しているそうです。
今回の選挙でも推進反対の票を投じられたものと推測されますが、

祝島

対岸の寄港地の上関町四代港から祝島まで15分とのこと。
ヨット愛好家の友人が言うには、ホクレアとかいう船が来たのでも有名だそうです。
リンク先でご覧ください。わたくしは船よりも海に目が行ってしまいました。
実にきれいなところです。
観光事業で町おこしすることは考えられないのでしょうか。

今般の選挙で敗北された候補者は、
「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の会長でいらっしゃるとか。
この祝島にお住まいか、島のご出身の方なのでしょうか。
祝島の方たちの多くは漁業、農業に従事しておられ半農半漁の方が多く、
瀬戸内海でも屈指の好漁場と称されているので、
昔から漁業が盛んなところなんですね。

原発選挙 反対派

枇杷やみかんでも祝島の名は知られていますから、
こうした漁業や農業を拡大していければ経済的な自立も可能で、
さらに、生産を上げていくことも可能でしょうし、
豚の飼育でも注目を浴びているとのことでした。

自然に恵まれ、漁業でも農業でも食べていけて、
さらに、豚肉の生産でも食べていけるというのですから、
原発経済に依存せずにやっていこうと思えば、やっていけるし、
その方面で上関町全体の発展も可能なのではないかと思われたほど。
けれど、原発反対の理由として挙げられたのは、
(テレビの報道なので、当然、何らかの意図で編集されて放映されているものですが)

原発選挙 反対理由1

先祖からずっと受け継いできたものは、
先祖が守り続けて伝えてくれたものです。
それに感謝するという思いはよくわかります。

原発選挙 反対理由2

それを守っていきたいという気持ち、
それを子供の世代に受け継がせていきたいという思いもよくわかります。
自然環境がすばらしいし、そこで食べていけるのですから。
それを子供や孫の世代に伝えていくために、
そうした恵みを守りたいという思い、守らなければという思い。

原発選挙 反対理由5

原発が出来たらすべてが駄目になる・・・という思い。

原発選挙 反対理由6

こうした声がほとんどでした。

なぜか、わたくしは、
やりきれないような、さみしさのようなものを感じてしまいました。

なぜって、祝島の方たちのこうした声を聞く限り、
祝島の住民の方たちは祝島のことしか考えていないのかと感じられたからでした。
上関町の中の祝島ですよね。上関町の中で祝島だけが自立できればいいのかと。
祝島の島民の方たちの暮らしだけが成り立てば、
自分たちの暮らしさえ守れれば、
それでいいのでしょうか。

宮城県にも原発があります。
その原発がある女川町という町は風光明媚な自然環境に恵まれたところで、
昔から漁業の町です。そして、いまも漁業の町です。
今回の地震と津波で言葉では言い表せないほどの被害を受けた町の一つです。
町の復興は目処も立っていませんが、漁業は復興の途につきました。
先月、初の水揚げがあったばかりです。

わたくしは、震災以前、この女川はまだまだ発展していく可能性というか、
発展のダイヤの原石のようなものがあるなあと思っていました。
それだけに、漁業の復旧の凄さには感銘を受けました。

こういう話をさせていただくのは、祝島の方たちに、
女川のように原発を受け入れても大丈夫ですよ、
などと言いたい為ではありません。

祝島の対岸にお住まいの上関町の方たちも含めて、
町の発展には、町全体の意思形成や協力が必要だということで、
そのためにも話し合いが必要であり、
合意形成のためには、さらにさらに話し合いが何より必要だということ。
意見の対立がある場合はなおさらに、
民意の形成や合意には気が遠くなるほどの時間がかかるものです。

推進したい方たちは、その推進によって自分たちだけではなく、
祝島の人たちの暮らしがどう豊かになるのかを語っていただきたいし、
祝島の方たちには、島以外の町に住む人たちの暮らしが良くなるために、
祝島の自立を町全体の経済的自立にどう貢献させられるのか、
上関町全体の発展のために共に知恵や提案というものを出して
語り合っていただきたいなあと。

原発の推進賛成と反対というのは、
最初は生活防衛のものだったろうと思います。
それが、知らず知らずのうちにイデオロギー闘争だの利権闘争だのといった、
どろどろしたものにまみれて行くうちに、
それぞれの方たちの価値観の違いによる対立になってしまった部分も、
少ないのではないでしょうか。

原発選挙というのは、
かつてもいまも、あることを見えなくさせてしまう・・・

農業や漁業という産業に従事して生活のできる方たちと、
農地や魚場を持たない人たちとでは、
その価値観の違いは、大きいはずです。
対立したまま闘争しても、実は、溝は大きくなるだけではないかと。


かつて、生産者と消費者の価値観は相当違っていました。
けれど、いまはどうでしょう。双方が話し合いの場を設け、
地道に忍耐強く、出来るところから話し合いを続けてきた結果、
双方が共に豊かになる道を見つけつつある。
そう言える所まできたように思います。

原発は設置されて稼動し始めても30年でその役目を終えます。
つまり、老朽化して使えなくなるわけです。
原発建設を推進し稼動させるとしても、それに至るまで時間がかかります。
仮に、建設を進めその建設が終わり、稼動する局面を迎えることになったとき、
その30年間という期間に町に入る巨額な原発マネーを、
町と住民の方たちのために、30年間、最大限有効に使い続け、
その後の町の発展のために、その原発マネーを、
活きたお金として有効に使い切る!という自信はあるのでしょうか。
事故というリスクに見合うだけのお金の使い方・・・・

関係各位には賢明な話し合いを続けていかれることを、
期して祈りたいと思います。           
  

     

テーマ:考えさせるニュース - ジャンル:ニュース


原発選挙・・・山口県上関町の町長選挙を考える(2) 人口が半減した町
テレビの報道番組を見ていたとき、
改めて目が釘付けになってしまったのは、この看板でした。

原発選挙 住民の意思

この上関町づくり連絡協議会の方たちがどういった方たちなのか、
推測でものを言いたくはありませんが、
町づくり=町の発展=お金が入ってきて潤う
という発想が基本におありなのかもしれません。

無論、過疎化と高齢化が現在急ピッチで進行している中では、
迫りくる税負担と行政サービスの悪化などの問題は切実であり、

介護・医療などの高齢者や病気の方たちが
安心して暮らせるように考えることは、住民の責務でもあります。
それが嫌なら出て行くしかない。

そういった切実な問題が目前に迫っている住民の方たちにとって、
すでに原発という選択肢が提供されてしまっている以上、
企業の誘致だのといった実現しそうにない観念的な対応策や、
新しい事業を起こせばいいといった対応策も、
担い手が想定できない以上、夢物語です。

だから、

原発建設に長年反対してきた反対派の人たちと、
現実の利益が共有できない限り
推進派と反対派は敵対する方向に行ってしまう。

原発が誘致されるのは、たいてい過疎地です。

原子力を研究していたときに原発の破壊的なリスクに目が開かれた!
という小出氏が繰り返し主張しておられるように、
人口の多い都市部ではリスクが大きくて原発など建築できないのです。
原発の設置用件から都会は最初から外れているわけです。

ということは、

その破壊的な事故が発生したときのリスクは、
都市部で事故が起こった場合とは比べ物にならない過疎地で、
原発事故のリスクは引き受けてもらおうということであり、
原発の安全という説明は最初から欺瞞ということになる。

けれど、フランスのような原発大国のように、
原発で発展している先進経済国もあり、
そこでは、いまだに原発事故は起こっていない。
わが国でもこの数十年間、事故は起こらなかった。
そういう現実の重みというものを考えれば、
原発誘致と建設は未来を開く鍵になるとも言える。
これをどう考えるか。
そこに考える自由、決断する自由、選択する自由があるとも言えます。

しかしながら、その自由は、
原発は危険だからそのリスクを負いたくないという人たちや、
原発は要らないという考える人たちの生活を
脅かすような自由であってはいけない。
そうわたくしは思うのです。なぜなら、
いったん事故が起これば、その事故は、
選んだ自分たちの人生や暮らしを破壊するだけでは済まず、
原発に反対してきた人たちの人生や生活権をも奪うからです。
そういう、結果に責任を負えない選択を自由とは呼べない。

原発反対派の人たちもまた、
自分たちの生命や財産、人生や暮らしを守るために、
戦ってこられたはずだし、いまもそうだろうと思います。

無論、原発闘争の歴史においては、
ある種の思想闘争といった命題を抱えた人たちもいたわけで、

原発選挙 歴史3

説明会の場で言論を戦わせるということも避けて、

原発選挙 歴史2

武力闘争のような反対運動を展開してきた歴史が、
どこの原発誘致の自治体でも起こってきました。

そうした強硬姿勢に対して、
電力会社もまた強硬姿勢で対応してきたという歴史。

原発選挙 歴史

話し合いで物事を進展させられないとなれば、
選挙という民主的な方法で決を採るということになりますが、

その選挙も昔は相当あこぎなことが行われたり、
買収も日常茶飯事だった。そういう歴史がある。

しかも、反対派の方たちにとっては、
相手は国であり電力会社という巨大企業です。
こうした中で、住民がどんどん減っていったということは、
原発問題での長きにわたる対立と憎悪と闘争がもたらしたものです。

原発選挙 歴史4 住民の転居

つまり、もうここには住みたくないという人たちが、
町民の半数に及んでしまったということ。

町の発展を支えていくはずの町民人口が半分になったということです。
そうした町に原発を誘致して建設した場合、
人口ってどれほど増えるものなのでしょうか。

巨額なお金を投資して原発を作れば、
立派な箱物だけではなく福利厚生などの行政サービスも充実し、

原発選挙 公共施設予算

こうしたりっぱな公共施設も出来る。
予算が計上できない他の市町村ではなかなか出来ないことです。

原発が建つことで、原発で働く人たちが増え、
その人たちがその町で家庭を持ち子供たちが生まれていけば、
保育園や学校を必要とする人口も増え雇用も生まれ、
病院やスーパーやその他の店も出来てくる。
そこでまた雇用も生まれ、人が転入してくる・・・

そういった螺旋型の発展イメージを、
推進派の住民の方たちは思っておられるのでしょうか。

けれど、

原発は建っても必ずしもそうはならないという未来図もまた、
考えられるのではないかと思ってしまうのです。

今現在残っておられる住民の半分が65歳以上とのこと。
原発が建設し終わる頃にはその住民は、
間違いなく70代で、他の住民も高齢化している。

どれほど役所がりっぱになっても
住民あってこその役所です

公務員は町の財政が破綻しない限り収入の心配はないけれど、
若い世代が原発に雇用を求めてきたとしても、
上関町の住民になるという保障はない。
有権者の多数となる老人に、町の将来が決められてしまうと思えば、
新たにそこの町の住民となり、
有権者になろうという若い世代は増えるでしょうか。
活力のある町づくりができるでしょうか。
ここに住みたいと思う人がたくさん増えてこそ、
町は活性化していくのですから。

そして、何よりも、

反対派の住民の方たちとの和解なくして、
町の発展というのは望めないのではないかと思えてならないのです。
町の空気・・・と言えばいいでしょうか。

次のブログで、原発に反対しておられる住民の方たちのことを、
考えてみたいと思います。




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原発選挙・・・山口県上関町の町長選挙を考える(1)ダブルスコアによる勝利
今週驚いたニュースが立て続けにありました。
その一つがこちらの原発選挙。山口県上関町の町長選挙の結果です。

原発選挙 推進派の勝利 票数

同じ自治体の住人同士で、長年、
原発をめぐって敵対してきた反対派と推進派の住民の方たちにとって、
今回の選挙結果は、実際に原発事故が起こったという現実を受けた後で選挙なだけに、
その戦いも今回で決着するのではないかと思われました。

今回の選挙は今後の原発問題の行方に多大な影響を及ぼすと思われていただけに、
原発に関心を持たれている多くの方にとって、
他人事とは思えなかったのではないかと思いますが、
わたくしも改めていろいろなことを考えさせられました。

このニュースを聞いた直後、東京から来仙中の友人と食事の約束があり、
再会して第一番にこの話をしたところ、
友人は、「勝った方の戦略勝ちだろうね」と一言。
現職は強いといいますが、そして、
原発推進派の候補は必ず勝つと言われてはいますけれど、
友人が語ったように、そういうことだけではなかったように思われました。

原発選挙 住民の高齢化による福祉予算

原発を誘致する自治体に限った問題ではありませんが、
これといった産業も育成されないまま住民の雇用もない自治体で、
こうした高齢化が進んでいる町の現状は、住民の方たちに、
高齢者の医療・介護・福祉予算を組む負担増を前にして、
ここに住み続けるか、それとも転居するか?
といった瀬戸際で、相当の重圧感を生んでいると思われます。
長い原発闘争で町が二分されてきた自治体同様に、
ここでも多くの住民の方たちが、
故郷の町から転居して行かれたんですね。

原発選挙 歴史4 住民の転居

このままでは未来設計が描けない・・・
背景には、町と家計における困難な財政的問題があり、
それが住民の方たちの人生設計さえも難しくしている。

そうした負担増への不安を抱えているときに、

原発選挙 推進派2

誰が高齢者福祉を支えてあげるのか?と問われて、
(誰が負担するのかという言い方をしない)
はい、私(たち)が支えます(負担します)とあなたは言えるでしょうか。

高齢となった親や病気になった親の介護を、
自分の親でさえ引き受けられない人たちで日本はあふれており、
親もまた、子供に介護の大変さを背負わせたくないと
そう考える人たちが主流になっている時代の中で、
高齢者の介護はいまや社会全体で担うべきものという合意ができ、
介護制度も動き出しているわけで、高齢者の家族を、
嫁や娘がお世話する時代はもう終わったのです。
経済的に、体力的に、そして、助け合う家族の人数も多いという状況で、
双方が望むような介護が出来るという方は別ですが、
厳しい現状にさらされている国民なら、

原発選挙 高齢化医療介護福祉の予算

このような手厚い老人介護の施設が、原発誘致の交付金で実現できるとなれば、
考えざるを得ないというのはもっともなこと。
いかに原発リスクを思おうとも、
目の前の暮らしのリスクの方が重く感じられ、
そして身につまされているということは、十分理解できます。

おまけに、

原発選挙 行政予算

破綻した自治体みたいに、
公共バスも走らすことが出来ないというような事態を避けられ、

原発選挙 道路

多額の工事費が計上されて諦めなければならない道路開発や整備も、
交付金や電力会社からの多額の寄付金でやってもらえる。

過疎地の村や町に通すための道路建設にかかるお金を、
県も国も出してはくれないことへの諦めがある。
地元選出の県会議員も国会議員もそうした働きをしてこなかったのでしょう。
都市部と違って過疎地の有権者数では票にならないから。

電力会社と経産省と国会議員とが
いかなる思惑で利得の構造を作ろうとも、
そんなことは、
目の前の暮らしが脅かされている自治体の住民の方にとって、
正直な気持ちとして、どうでもいいことかもしれない。

事故が起こったらときは仕方がない。
そう思うのは思考停止だと言われようと、
では、思考している人たちは何をしてくれるというのかと。

原発選挙 道路工事費への寄付

道路が出来れば、車の走行も安心になる。物流の基礎も整う。
そこから、いろいろな発展がイメージできるようになる。
お金がないために出来なかった町づくりが、出来るようになる。
そういう未来への夢を持って選挙で1票を投じたのは、
まぎれもなく、

原発選挙

この風光明媚な海岸を持ち、
海と山に囲まれた山口県上関町という自治体の住民の方たちであり、
住民の方たちは、今回きっぱりと「決断」されたわけです。

しかも、

福島原発事故がいまだ収束もしていないいまこの時期に、

さらに、

多くの原発事故被災者が避難生活を送っておられるこの時期に、

ダブルスコアーという大差で
原発事業を推進する候補者を勝たせたのは、
並々ならぬ決断のはずです。

そうした理解を示した上で、
この原発選挙のことを考えてみたいと思います。



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原発問題(29)・・・情報を小出しにする東京電力の思惑
今年もあと3ヶ月です。とうとう10月になりました。
政策をまとめられない与党の内部事情と政府案をまともに出せない政府の無能のせいで、
国会も短期間で終わってしまいましたが、
4日間の会期予定を14日間延長したところで、
国会の国民に対する義務を遂行したことにはなりません。
次の国会がいつ開催されるにせよ、
そうした反省が議員たちにはあるのでしょうか。

この国会で、遅きに失したものが成案しました。

原発事故調査委法 (東京電力福島原子力発電所事故調査委員会法)

衆参両院の承認を得た10人の民間人で構成する調査委員会ですが、
これが実際に設置されるのは、次の国家です。
福島の原発事故の原因を調査検証する機関がやっとできるわけです。

その東京電力は昨日、復旧作業中の福島第一原発1~3号機の冷却中の原子炉に関し、
どうしていまこういう発表をしたのかと思えるような発表をしました。

仮にすべての対策ができずに原子炉への注水が中断したまま、
38時間過ぎると
核燃料が再び溶け出して多量の放射性物質が放出される。

事故を収束させるために作成されたロードマップが、
やっと第二段階に進んだ今、
こういう最悪のシナリオを明らかにした理由は何でしょうか。

政府などに事故の収束などやれはしない。
原発の事故責任はこちら(東電)にのみあるわけじゃない。
にもかかわらず、こちらを悪者にしてきた政治屋ども。
あんまり舐めたことをするようなら、
事故の収束などやれなくなるかもしれんぞ。
そうなったら、お前たち(民主党)は終わりだろう。
あんまり生意気なことはするんじゅやない。

ということなのか。

情報を隠蔽してきたばかりか情報をこうして小出しにすることに、
いろいろと批判があるにも関わらず、
あの開示された黒塗りだらけの文書でも、
散々国会でも非難されていましたが・・・・、
この東京電力という会社の体質は変わらないようです。
小出しにすれば、衝撃も緩和され、
忘れやすい国民はそのうち気にしなくなると、
本当にそう思っているのだろうか。


昨日の記者発表を「最悪のシナリオ」というのなら、
それと同様に、「将来の最悪のシナリオ」についても語ってもらわねばならない。

使用済核燃料をどう処分するのか、
使用済ウラン燃料の再処理後燃料の使用済み燃料も、
再処理をしようがしまいが残ると言われる高濃度の放射性物質の、
その処分を東電はどう考えているのか。
そういった問題も将来の最悪のシナリオの一つではないのか。
ぜひ記者会見で発表してもらいたいものです。

さんざん最悪のシナリオについて話しながら、
ポンプには予備もあり注水する経路はいくつもあるためが長時間中断することは考えにくいとか、
実際には消防車の配備で3時間もあれば注水を再開できると付言している。

こうした発表の思惑って、何なんでしょう。

ふざけるな!


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原発問題(26)・・・・放射能の「除染」
あと数日で終わりますけれど、
やっと始まった衆議院の予算委員会。
中継を見ておりましたところ、
福島選出の自民党議員が放射能除染での予算質問。

「除染に2200億円が計上されたので喜んでいたが、実態は100億円だった」
「20ミリシーベルト以上の区域での除染費用は100億円に過ぎない」

こんなことでは福島は復興できない。地元住民は帰ってこれない。
そう怒りの質問を投げかけていました。

なぜそうなっているかというと、2000億円以上の費用は、
いま現在住民が避難している地域の20ミリシーベルト以内の放射能「除染」地域用。
つまり、上の地図で赤い区域以外のところでしか使えない。
議員は、「ぜひ20ミリシーベルト以上の地域の除染に費用を回してもらいたい」
と訴えておられました。

除染費用を使える対象地域は、地図を見ると、
福島県のみならず、宮城県、栃木県、群馬県、茨城県にも及んでいましたが、
福島の復興の象徴は、赤いエリアの除染にこそあると、
議員は訴えておられました。

その南相馬市に、

DSCN5331.jpg

その「除染」作業の指導のために毎週出かけておられるのが、
こちらの児玉教授です。

9,28

以前、ここのブログでもご紹介した
衆議院厚生労働委員会(7月27日)で参考人として招致され有名になられた
東京大学アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授。
内部被爆の権威と言われているお医者さまです。
テレビで「放射能は除染できるんです」と繰り返し主張されるのを
ご覧になった方も多いことでしょう。
毎週、自費で南相馬市その他の汚染地域に出かけ、
ガイガー・カウンターで数値を測り、その除染指導を実施しながら、
地域を復興するためにも住民の方たちに「除染」作業の方法を指導中です。
なぜそうしたことをしているかといえば、
科学者としての責任として放射能を「除染」する義務を感じておられ、
子供と妊婦を守りたいためと繰り返し語っておられるのを、
わたくしも何度か拝見しました。

放射能の「除染」、この「除染」という言葉もさることながら、
放射能の「汚染」を「除染できる」という話を初めて聞いたとき、
正直、わたくしは驚愕しました。本当にそんなことが可能なのかと。
しかも、除染作業を地元の素人の住民の手で行うというのですから、
そんなことをして大丈夫なのかと。
マスクさえしていない児玉教授や住民の方たちの姿を見るにつけ、
驚愕したのです。それまで、わたくしは、
なぜ福島の人たちを事故後も福島にとどめているのか。
なぜ汚染地域から強制退去させないのか。
放射の汚染地域から逃げなくていいのか。
一時間でも一日でも早く逃げてほしいとそう思っていたからで、
それが、留まって除染作業を皆でやりましょう。放射能は除染できる。
諦めないことが大事だと聞いて言葉が出てこなくなりました。


「放射能を人にぶっかけておいて、
 そこを核のゴミ捨て場にしろというような奴は許せない」

という児玉教授の言葉には大いに共感するし、

「人が作り出したものは、必ず人は処理できる」
「諦めちゃだめ」

という言葉には希望を感じる。
国会の予算委員会でのやり取りを聞いていると、
憤りなどではなく絶望感が生まれてくるけれど、

「子供と妊婦を守りたい」

という言ってくれる大人の男性がいることに、
胸が熱くなるのを感じもする。
けれど・・・・とざわつくわたくしがいるのです。
本当に子供や妊婦さんたちを守るには、
放射能で汚染されていないところに逃がすしかないのではないかと。
そして除染作業は故郷に残りたいと決意した40歳以上の住民に、
ゆだねるしかないのではないかと。

わたくしは放射能や放射能汚染の専門家ではありません。
放射能汚染の除去が本当に可能なのか判断できません。

この「除染」という言葉のイメージは汚れを取り除いてきれいにする、
洗い流してきれいにするというイメージですが、
なぜ「除去」ではなく「除染」という言葉なのか。
いまは、それが気になって仕方がない。

★「除染の意味」・・・・放射性物質を汚染場所から除去し、放射線量を下げる作業。拡散させないよう、土壌の表面をはぎとったり汚染された植物を刈り取ったりする。高い線量が確認された建物は、屋根や壁、雨どい、窓などを水などで洗う。

ならば、「除染」できます、ではなく、「除去」できます「洗浄」できます、
と言えばよいではないか。

日々放射能が拡散している地域に留め置かれて、
避難先=安全ということでそこで住み暮らしている人たちに、
放射能で汚染された土地や家屋を、
自分たちで「除染」しようと呼びかける。
メルトダウンして放射能物質が拡散してからまだ半年ですよ・・・
わたくしには、いまなお、それが「狂気」のように感じられてなりません。
放射能についての正しい知識がいまなお不足しているからなのでしょうか。
本当のことが知りたい。

せめて、

DSCN5355.jpg

地図の色塗りのように、
放射能に色が付いてくれていたなら・・・

臭いがない分、せめて見えるものであったなら、
わたくしたちの対応は随分変わっていただろうに。


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