スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

政治的な、あまりに政治的な、「ノーベル平和賞」

正直なところ、わたくしは個人的にノーベル賞には関心が薄い人間です。
けれど、ノーベル賞はあった方が良いと思っているので、
そこに幾多の問題があろうと、
ノーベル賞の権威を認めている一人なわけです。

名誉というものはわたくしたち人間が社会的な生き物である限り大事なもの。
公的な権威によって裏づけされた功績への評価や感謝、
その授与によって生まれる名誉というものが人間には必要なのだと。
現在、ノーベル賞ほど国際社会で認知された名誉の権威付け機関はないので、
ノーベル賞受賞は名誉であると認知しているのです。
けれど、その数あるノーベル賞の中でなくした方がいいのではないか?
と思う賞が、毎度お騒がせの「ノーベル平和賞」というもの。

劉暁波氏のポスターのそばで、ろうそくを持って民主化を求める人々=1月、香港

今年の受賞者は、中国の劉暁波氏と発表されたのを受けて、
いまや世界中が大騒ぎです。
何より、受賞者の本国の中国がこの受賞に対して激しく抗議。
ノーベル賞の権威を失墜させるものだと語り、
ノルウェーと中国の、国と国の関係に、
重大な影響を及ぼすぞと警告まで発しています。

劉暁波氏のノーベル平和賞受賞が決まり、同氏の友人の周りに集まる報道陣=8日

受刑中の劉暁波氏の友人という人物に世界中から取材が殺到し、

ノーベル平和賞受賞が決まった劉暁波氏の妻、劉霞さん宅に通じる門を閉める警察官ら=8日、北京市内

受刑中の劉暁波氏の妻のいる家に通じる門を警察官が締め、

ノーベル平和賞受賞が決まった劉暁波氏の妻を取材するために集まった報道陣を撮影する警察官(右端)=8日、北京市内

取材陣は満足に撮影もできず撮影するのは警察かという中国的事情によって、
状況は、平和が志向するものとは相容れない事態になっており、
中国は欧米を中心とする世界から、
まるで包囲網を作られつつある様相を呈していますが、
元の切り上げを迫りたい欧米の思惑と歩調を合わせたかのよう。

北京オリンピック前の、
あのチベットの弾圧事件のときと似ています。

plc1010082104030-p3.jpg

劉暁波氏の妻、劉霞さんは、
夫の釈放と帰宅を望んでいる思いを口にされていますが、
同時に、中国に民主主義と自由が実現するために夫は戦っていると、
夫への支持を語っていました。それでは、恩赦はなくなりますね。

劉暁波氏は、悪法といえども法は法ということで、
中国に留まって中国の法に違反した罪で実刑を受けている身。
外国の亡命して戦っているわけではない。いわば、覚悟の服役。

民主主義という政治体制と人権がセットでは、
囚人を「恩赦にとする」というカードを中国は切れない。
チベット同様、ノーベル平和賞の受賞理由がそれでは、
中国への内政干渉となるからです。

政治体制の違いを超えて基本的人権を擁護するという価値観に、
わたくたち日本人は慣れてしまっているけれど、
政治体制と基本的人権の擁護は切り離せない。
中国における人権意識にはかなり怖いものがありますが、
いかに叫んでもいかに祈ってもパワーがなければいかんともしがたい。
つまり、人権人権といかに語ろうとも、
人権もまた国家のパワーによって初めて保障され守られているわけです。

ノーベル賞は国家を超えて受賞されるかのように思われているけれども、
ノーベル賞といえでも、現実の上に存続してきたわけです。
そこで「ノーベル平和賞」に政治体制への価値観が露骨に付随するとき、
信仰する宗教の価値観の相違以上に、事は難しくなります。

よくいう「戦闘状態にない」ということが「平和」であるならば、
いまの中国も「平和」国家であるに違いなく、
その国家を転覆する危険分子として罪に問われた人物に、
平和賞が授与されるとなれば政治的な問題とならざるを得ない。

政治体制はその国の歴史的な選択の結果である以上、
そこに、他国の政治体制や価値観を強制することはできない。
建前上それは国際社会のルールでもあります。

もともと「ノーベル平和賞」は、実に「政治的」なものですけれど、
さらに政治的になるとき本来の意味もまたなくなっていくのでしょう。

ちなみに、
劉暁波氏はこんな人。

DSCN7372.jpg

その主張は、以下の通り。

DSCN7374.jpg

これでは、中国政府としては認めるわけにはいかないでしょう。


関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 気になったニュース
ジャンル : ニュース

コメントの投稿

非公開コメント

アジシオ次郎さん

おはようございます。留守中のコメント、有り難う御座いました。
さて、中国の反日暴動のニュースが続いていますが、

>劉氏の投獄を続け、夫人の軟禁を続ける中国政府、中国はよけい世界の嫌われ者となって尊敬されない国になるだけだと思います。

おっしゃる通りですが、中国は別に尊敬される国になりたいとは思っていないと思いますよ。国威発揚に熱心なのは、経済軍事大国として相応に一目置かれたいというプライドであり、中国が優先しているのは、富国強国、つまり、あらゆる分野で外国から干渉を受けない「恐れられる国」になることだろうと思います。

>一党独裁、人権弾圧だけでなく独裁国家支援(ミャンマー、ジンバブエなど)など、欧米などから叩かれる要素ばかり作っている中国

ですが、アメリカを始めとしてEUも中国の巨大市場にいかに取り入るかには相当に熱心ですよね。日本もそうですが、日本の場合はいまや完全に侮られているので危険が増しております。

>平和や自由、人権をどうのこうの言ってもそれを中国が理解するのはいつになるんでしょうかね

永遠にこないと思います。

hokageさん

留守にしていたため、レスが遅くなってしまいました。この秋は頭の痛くなるようなことばかり続いているせいか、熟睡できなくて目覚めました。

>中国はしたたかですね。

老酒のお国ですからね。清酒の日本ではなかなか太刀打ちできないかもしれません。それでも、清酒の奥深さを秘めた政治家が日本にいた時代、中国にも戦略的互恵というものを受け入れる政治家がいたように思いますが、昨今の日本の政治家が口にする戦略的互恵なるものは、日本の国益の空洞化を意味し、中国にとっては老酒政治を驀進してよいというゴーサインを意味し始めたのかもしれません。

>ノーベル平和賞で人権についてはアジアからは声がでないので、菅さんは中国体制について干渉はしないが憂慮はしてる程度の発言をするべきだと考えます。

国会での稚拙な論戦で苛立っておられるご様子なので、そういう発想は浮かばないでしょうし、またそういう助言があったとしても聞き入れる度量もまたないように思われます。
亡国内閣と呼ばれるのも時間の問題でしょうか。

中国叩きの要素?

 こんにちは。

 ノーベル平和賞に中国の民主運動家・劉暁波氏が選ばれたことで、中国政府がこれに対して「ノーベル賞の権威を落とす」と批判し、中国とノルウェーの外交関係に影響を及ぼすところまで発展しましたが、逆に国際社会、特に欧米でまた中国叩きの要素を増やすものだと言えます。

 中国からすれば、かつてダライ・ラマ14世が受賞したことを想起するものかもしれないが、これは中国の共産党一党独裁、人権弾圧は国際社会から後ろ指を差されているということを認識せざるを得ないものだと言えます。

 ダライ・ラマ14世やアウンサン・スー・チー、ネルソン・マンデラといった民主運動家に肩を並べるものかもしれません。劉暁波氏は。いずれも人権弾圧と戦ってますからね。マンデラ以外はまだ自由を勝ち取っていませんが・・・。

 受賞に痺れを切らし、劉氏の投獄を続け、夫人の軟禁を続ける中国政府、中国はよけい世界の嫌われ者となって尊敬されない国になるだけだと思います。一党独裁、人権弾圧だけでなく独裁国家支援(ミャンマー、ジンバブエなど)など、欧米などから叩かれる要素ばかり作っている中国、自分で自分たちの立場を貶めている認識ないんでしょうか?

 平和や自由、人権をどうのこうの言ってもそれを中国が理解するのはいつになるんでしょうかね。未だ紛争状態が続くイスラエルやパレスチナにも言えることではあるが。

ノーベル平和賞の効能

EUからノーベル平和賞での人権クレームがついたのか、日本には上海万博訪問団の中国側が延期を通告していたのに日本の大学生ら約1000人の受入表明があったそうです。
中国はしたたかですね。
この訪問団も温首相の招待となっていますが、実は日本の対中援助の一貫で支払われたもので、勝手に拒否されてこんどは受入。
日本政府も税金を捨てると思って、1000人を500人程度にする工夫をして欲しいです。
ノーベル平和賞で人権についてはアジアからは声がでないので、菅さんは中国体制について干渉はしないが憂慮はしてる程度の発言をするべきだと考えます。
一歩引いて一歩押すのが外交で丸く治めるだけでは良くないでしょう。

りんたろうさん

天気予報では今日は雨。けれど、当地は秋晴れとなりました。このように、政治の問題も解決できるとよろしいのですが・・・

>平和とか自由の概念ってきちんと整理されずに一方的な価値観で自分の都合の良いように使っている人多いですよね

おっしゃる通りですね。ただ、アメリカなどでは、かなり戦術論として「民主主義」「自由」「人権」といったタームを意識的に用いているように思われます。中国ではそのことを分かっているから、反発が倍加するのでしょう。

>平和とか自由という概念が確立出来ないものである以上、

北朝鮮やロシアなどの場合もおっしゃる通りですね。政治的な反体制や反政府活動を取り締まり、違反者を拷問したり処刑したり投獄しているというのに、皆、自国を「民主主義」と語り、敵対する国を帝国主義などと呼んでいますので、「自由主義」「帝国主義」「資本主義」「社会主義」なる語彙もまた、歴史的にどのように定義し認識するかといった問題も同様ですね。それらは彼らの国では日本や欧米と認識が異なります。

日本では、おっしゃる通り、ほとんどが無意識無感性に使われているので、どうしても見方や考え方があいまいとなり議論の浅いものになってしまいます。

>中国のような国を相手にしても議論においては成立しないですよね。話し合いは成立しない。

ところが、そうした認識が異なろうとも、実は話し合いは可能です。そのベースが「国益」です。だからこそ、国際社会での紛争を解決するには、力関係による妥協が求められるわけで、それができなければ、最終的にどこの国も戦争になります。

>よくいう「戦闘状態にない」ということが「平和」であるならば、
いまの中国も「平和」国家であるに違いなく、
その国家を転覆する危険分子として罪に問われた人物に、
平和賞が授与されるとなれば、
政治的な問題とならざるを得ません。

 ここら辺ですが、平和とか自由の概念ってきちんと整理されずに一方的な価値観で自分の都合の良いように使っている人多いですよね。
 
 認識論のような話になりますが、平和とか自由という概念が確立出来ないものである以上、ここら辺は中国のような国を相手にしても議論においては成立しないですよね。話し合いは成立しない。

ブロとも申請フォーム

★リンクフリー

検索フォーム

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

★RSSフィード

QRcode

QR
管理人

月光院璋子

Author:月光院璋子
自由の享受を幸せと実感する人間です。相手の自由を尊重できる方は幸い。自由のために戦える生は尊い。
自由=愛です。

【Thank You】
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
いま、雪が降る
★お知らせ★
最新記事
Bookmark
月と遊ぶ
最近のコメント
★お花が好き♪
月別アーカイブ
ブログ全記事表示

全ての記事を表示する

ブログ内検索
新しい家族(=^^=)
いつでも里親募集中
★月光の下で
カテゴリー
★閲覧のBGMに・・・
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。