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原発問題(31)・・・山口県上関町の原発町長選挙を考える(2) 人口が半減した町

テレビの報道番組を見ていたとき、
改めて目が釘付けになってしまったのは、この看板でした。

原発選挙 住民の意思

この上関町づくり連絡協議会の方たちがどういった方たちなのか、
推測でものを言いたくはありませんが、
町づくり=町の発展=お金が入ってきて潤う
という発想が基本におありなのかもしれません。

無論、過疎化と高齢化が現在急ピッチで進行している中では、
迫りくる税負担と行政サービスの悪化などの問題は切実であり、

介護・医療などの高齢者や病気の方たちが
安心して暮らせるように考えることは、住民の責務でもあります。
それが嫌なら出て行くしかない。

そういった切実な問題が目前に迫っている住民の方たちにとって、
すでに原発という選択肢が提供されてしまっている以上、
企業の誘致だのといった実現しそうにない観念的な対応策や、
新しい事業を起こせばいいといった対応策も、
担い手が想定できない以上、夢物語です。

だから、

原発建設に長年反対してきた反対派の人たちと、
現実の利益が共有できない限り
推進派と反対派は敵対する方向に行ってしまう。

原発が誘致されるのは、たいてい過疎地です。

原子力を研究していたときに原発の破壊的なリスクに目が開かれた!
という小出氏が繰り返し主張しておられるように、
人口の多い都市部ではリスクが大きくて原発など建築できないのです。
原発の設置用件から都会は最初から外れているわけです。

ということは、

その破壊的な事故が発生したときのリスクは、
都市部で事故が起こった場合とは比べ物にならない過疎地で、
原発事故のリスクは引き受けてもらおうということであり、
原発の安全という説明は最初から欺瞞ということになる。

けれど、フランスのような原発大国のように、
原発で発展している先進経済国もあり、
そこでは、いまだに原発事故は起こっていない。
わが国でもこの数十年間、事故は起こらなかった。
そういう現実の重みというものを考えれば、
原発誘致と建設は未来を開く鍵になるとも言える。
これをどう考えるか。
そこに考える自由、決断する自由、選択する自由があるとも言えます。

しかしながら、その自由は、
原発は危険だからそのリスクを負いたくないという人たちや、
原発は要らないという考える人たちの生活を
脅かすような自由であってはいけない。
そうわたくしは思うのです。なぜなら、
いったん事故が起これば、その事故は、
選んだ自分たちの人生や暮らしを破壊するだけでは済まず、
原発に反対してきた人たちの人生や生活権をも奪うからです。
そういう、結果に責任を負えない選択を自由とは呼べない。

原発反対派の人たちもまた、
自分たちの生命や財産、人生や暮らしを守るために、
戦ってこられたはずだし、いまもそうだろうと思います。

無論、原発闘争の歴史においては、
ある種の思想闘争といった命題を抱えた人たちもいたわけで、

原発選挙 歴史3

説明会の場で言論を戦わせるということも避けて、

原発選挙 歴史2

武力闘争のような反対運動を展開してきた歴史が、
どこの原発誘致の自治体でも起こってきました。

そうした強硬姿勢に対して、
電力会社もまた強硬姿勢で対応してきたという歴史。

原発選挙 歴史

話し合いで物事を進展させられないとなれば、
選挙という民主的な方法で決を採るということになりますが、

その選挙も昔は相当あこぎなことが行われたり、
買収も日常茶飯事だった。そういう歴史がある。

しかも、反対派の方たちにとっては、
相手は国であり電力会社という巨大企業です。
こうした中で、住民がどんどん減っていったということは、
原発問題での長きにわたる対立と憎悪と闘争がもたらしたものです。

原発選挙 歴史4 住民の転居

つまり、もうここには住みたくないという人たちが、
町民の半数に及んでしまったということ。

町の発展を支えていくはずの町民人口が半分になったということです。
そうした町に原発を誘致して建設した場合、
人口ってどれほど増えるものなのでしょうか。

巨額なお金を投資して原発を作れば、
立派な箱物だけではなく福利厚生などの行政サービスも充実し、

原発選挙 公共施設予算

こうしたりっぱな公共施設も出来る。
予算が計上できない他の市町村ではなかなか出来ないことです。

原発が建つことで、原発で働く人たちが増え、
その人たちがその町で家庭を持ち子供たちが生まれていけば、
保育園や学校を必要とする人口も増え雇用も生まれ、
病院やスーパーやその他の店も出来てくる。
そこでまた雇用も生まれ、人が転入してくる・・・

そういった螺旋型の発展イメージを、
推進派の住民の方たちは思っておられるのでしょうか。

けれど、

原発は建っても必ずしもそうはならないという未来図もまた、
考えられるのではないかと思ってしまうのです。

今現在残っておられる住民の半分が65歳以上とのこと。
原発が建設し終わる頃にはその住民は、
間違いなく70代で、他の住民も高齢化している。

どれほど役所がりっぱになっても
住民あってこその役所です

公務員は町の財政が破綻しない限り収入の心配はないけれど、
若い世代が原発に雇用を求めてきたとしても、
上関町の住民になるという保障はない。
有権者の多数となる老人に、町の将来が決められてしまうと思えば、
新たにそこの町の住民となり、有権者になろうという若い世代は増えるでしょうか。
活力のある町づくりができるでしょうか。
ここに住みたいと思う人がたくさん増えてこそ、
町は活性化していくのですから。

そして、何よりも、反対派の住民の方たちとの和解なくして、
町の発展というのは望めないのではないかと思えてならないのです。
町の空気・・・と言えばいいでしょうか。

次のブログで、原発に反対しておられる住民の方たちのことを、
考えてみたいと思います。



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りんたろうさん

ご紹介togetter、拝見しました。ありがとうございます。やはり・・・、という感じで受け止めましたので、印象が変わるということはございませんでしたが、わたくしのブログ記事のテーマだと、原発が選挙の争点だったという風に受け止めていると思われるんですね。反省しました。
まだ書きかけでしたが、わたくしは原発で対立している住民の方たちの、その対立では町づくりが難しいということを、原発の誘致と建設に合わせて書きたかったのです。

ご紹介のサイトにあった「原発で結果が決まったのではない」というご意見とその背景については、改めて考えさせられました。

●「現地に外部勢力引き入れ、予定地を成田みたいに不法占拠したヒッピーと現地を行進する東京からの外部勢力引き入れた元過激派」・・・・テレビは報道しませんが、いまだに、かつての左翼運動の生き残りが時代錯誤の闘争思想でこうした運動にコミットしている現実があるということ

●「選挙という制度がある以上、その地域の民意を尊重するのが地方自治、民主主義のあるべき姿」・・・・わたくしも選挙を尊重しているので、こうしたご意見にはある意味では賛同しております。けれど、原発事故は、当該自治体のみならず周辺自治体にも多大な影響を及ぼすわけで、当該自治体のみで決定していいのか、それを問いたいと思っているわけです。

●「理想論を唱える戦後民主主義の亡霊」・・・・わたくしもこの亡霊と戦い続けている一人。この亡霊は放置すれば日本を危うくするだけではなく滅ぼしかねないので、注視しております。

●「隠れ推進派」・・・・対立する一方に身をおきながら、実は相手方と繋がっているという人物は、利権の発生するところには常に生息します。そうした人物が生まれることはいたしかたありませんね。

●「人々の善意が手の汚れぬ人々、プロ市民に利用されるのを見るのは虚しい」・・・上記の人物同様に、いまでは「プロ市民」という特定のイデオロギーを持った一般市民代表みたいな人たちが組織的に活動しておりますものね。特にここ10年、そうした「プロ市民」活動が全国各地で行われるようになり、メディアの一部もそれを利用しているため正しい情報発信がなされず、各地の一般市民による活動が低調になってきているように感じられます。

りんたろうさんがご紹介してくださった上関町の方の訴え、わたくしは上関町の住民ではありませんが、同様のことを体験してきた一人として本当に共感しきりでした。

と同時に、住民主権、住民自治の名の下に、他の人間は口出しするなというご意見やご感想には賛同しかねた次第です。というのも、原発事故補償やその賠償について国が行うことになる分というのは、国税で行うということですから。「上から目線」でものを言う人たちに対する不快感は共有致しますけれど、無関心には警戒感を抱かされます。

 多分、こちらを読むと印象が変わるのではないでしょうか。
 http://togetter.com/li/193255
 推進vs反対
 の図式は、上関では、少なくとも単純な形では当てはまらないようです。

 上記トゥゲッターにもあげられていますが、こちら(http://kaminoseki.jp/2011/07/1990/)には、以下のように書かれています。

最後に個人的な意見で申し訳ありませんが、私は非常に腹立たしいことがあります。この振興券を町外から来て居座っている反対派が上関住民として受け取っている!との話を耳にしました。何なのでしょうか!反対の為の反対、原発反対と声高らかにして、私たちの町づくりの邪魔をしている連中が、原子力関連のお金を貰いに来る!いったい何者なのでしょうか!時折、人権の事を発言しているようですが、上関町に税金も納めず、ただ、日々ノラリ、クラリ生活をし、上関町の町づくりを邪魔する人たち!いい加減上関町から出て行っていただきたい!働くことをしないで、ブラブラとして勤労を放棄した姿を見せて子供たちに悪い影響を与えています。子供たちが心配になります。どうか、一日、また一秒でも早く上関町から出て行ってください。上関町のこれからは、ここで生まれた上関町民で考えますから!どうか上関町から出て行ってください。本当にお願いします。

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