北野天満宮(8)・・・・昭憲皇后と坂本竜馬

社殿の東側にあります。
うっかりしていると見逃してしまうかもしれません。

昭憲皇太后は、明治天皇の皇后です。
近代的な皇后像を創立された皇后として有名な方ですが、
この「世継ぎの梅」と名付けられた梅は、
まるで昭憲皇后の人生のようだと感じました。

(中宮から皇后へ。和服をやめて西洋式の洋服を初めて着用された皇后)
関心をもたれた方は、昭憲皇后(←クリックしてお読みになってみてください)

先日、見た展示会に、
この昭憲皇后の夢枕に立った坂本竜馬の話が紹介されていましたっけ。

日露戦争の前夜、昭憲皇后が葉山の御用邸に滞在の折、
三十代半ばの武士が白衣で皇后の夢枕に立ち、
戦いの際の海軍守護を誓ったという。
その夢の話を宮内大臣田中光顕に下問したところ、
田中は坂本龍馬の霊であるとし、
これが新聞に載って大変な話題となった。
国民の士気を鼓舞したには言うまでもありません。
なにせ、国家存亡の戦いの前夜のことですから。
霊山官祭招魂社内にある坂本龍馬の墓前に、
いま忠魂碑が立てられていますが、
背景にはそうした事情がありました。
もっとも、こうした話は、
皇族や皇室の政治利用に至る可能性もありますし、
明治には忘れ去られていた竜馬を幕末のヒーローとして、
政治利用のために蘇らせたとも言えるわけで、また、その結果、
坂本竜馬という国民に愛されるヒーロー誕生となったことを思えば、
歴史とは妙なる力を発揮するものなのかもしれません。
数分間お時間をいただけるようでしたら、
上記の昭憲皇后のリンク先を眺めてみてください。
海外で昭憲皇后ほどその功績が評価された皇后は、
おそらくいらっしゃらないのではないでしょうか。
大輪の牡丹の花のように目立つことを良しとはしなかったけれども、
明治近代日本をけん引することになった夫を陰ながら凛として支えた、
梅のような芳香を放ったその女性の功績を、
忘れないでいたいと思います。
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