仁和寺と仁清と金森宗和
お花見の記事が続いたので、ここで目先を変えて、
桜の図柄の茶碗をアップしてみました。
(「仁清 夜桜」、加藤如水作)
(茶碗「色絵桜花ノ画」、杉田祥平作)
(茶碗「乾山写 桜」、鈴木一点作)
冒頭の茶碗や下の写真の茶碗は、現代の陶芸家による「仁清」へのオマージュ作品。
(「黒仁清 夜桜」、水出宋絢作)
よく「仁清写し」と書かれた茶碗がありますが、
それは仁清の茶碗の絵柄を「写し」たもの。
ところで、この京焼で有名な江戸時代の陶芸家野々村仁清は、
仁和寺と深い縁があるんですね。
江戸時代になってまもなく、京都には多くの窯が開かれ、
それらを称して「京焼」というようですが、
それらの多くはお公家や門跡などの御庭窯(おにわがま)、つまり御用窯でした。
修学院離宮で有名な後水尾院による「修学院焼」、
京都の七口の一つ、粟田口そばにある青蓮院の「粟田口焼」、
平家物語の中で悲恋で知られる高倉天皇と小督局ゆかりの寺院、清閑寺の「清水焼」など、
陶磁器に詳しくない方でも、ああ、聞いたことがあるという焼き窯同様に、
野々村仁清で有名になった窯元が「御室焼」です。
以下は、皆さまもご覧になったことがある仁清の有名な代表作とされているものですが、
野々村仁清についてはこちらをクリックしてご覧ください。⇒野々村仁清
(国宝「色絵藤花文茶壺」(いろえふじはなもんちゃつぼ)野々村仁清作・MOA美術館蔵」
(重文「色絵吉野山図茶壺」野々村仁清作・福岡市美術館蔵)
丹波野々村出身の陶工だった仁清の通称は、壷屋清右衛門(せいえもん)、
それが、なぜ仁清となったのかといえば、
「仁和寺」の「清右衛門」ということで「仁清」に。
それほど、仁和寺との縁が深く、
師の金森宗和もまた仁清が開いた御室焼の育成に尽力し、
仁清の作品を自らのお茶会に多用し、お公家や武家、門跡方にもどんどん紹介。
仁清は、この師と仰いだ金森によって名声を博するようになり、
京焼を完成したと称される大家になっていくのですね。
仁清の作品が、加賀に伝わるようになったのも、
金森宗和の子が加賀前田家に仕官していたからと知れば、
その思いを強く持ちます。持つべきものは、こうした師匠かな、でありましょうか。
ご参考までに⇒金森宗和(←クリックしてご覧ください)
桜の図柄の茶碗をアップしてみました。
(「仁清 夜桜」、加藤如水作)
(茶碗「色絵桜花ノ画」、杉田祥平作)
(茶碗「乾山写 桜」、鈴木一点作)
冒頭の茶碗や下の写真の茶碗は、現代の陶芸家による「仁清」へのオマージュ作品。
(「黒仁清 夜桜」、水出宋絢作)
よく「仁清写し」と書かれた茶碗がありますが、
それは仁清の茶碗の絵柄を「写し」たもの。
ところで、この京焼で有名な江戸時代の陶芸家野々村仁清は、
仁和寺と深い縁があるんですね。
江戸時代になってまもなく、京都には多くの窯が開かれ、
それらを称して「京焼」というようですが、
それらの多くはお公家や門跡などの御庭窯(おにわがま)、つまり御用窯でした。
修学院離宮で有名な後水尾院による「修学院焼」、
京都の七口の一つ、粟田口そばにある青蓮院の「粟田口焼」、
平家物語の中で悲恋で知られる高倉天皇と小督局ゆかりの寺院、清閑寺の「清水焼」など、
陶磁器に詳しくない方でも、ああ、聞いたことがあるという焼き窯同様に、
野々村仁清で有名になった窯元が「御室焼」です。
以下は、皆さまもご覧になったことがある仁清の有名な代表作とされているものですが、
野々村仁清についてはこちらをクリックしてご覧ください。⇒野々村仁清
(国宝「色絵藤花文茶壺」(いろえふじはなもんちゃつぼ)野々村仁清作・MOA美術館蔵」
(重文「色絵吉野山図茶壺」野々村仁清作・福岡市美術館蔵)
丹波野々村出身の陶工だった仁清の通称は、壷屋清右衛門(せいえもん)、
それが、なぜ仁清となったのかといえば、
「仁和寺」の「清右衛門」ということで「仁清」に。
それほど、仁和寺との縁が深く、
師の金森宗和もまた仁清が開いた御室焼の育成に尽力し、
仁清の作品を自らのお茶会に多用し、お公家や武家、門跡方にもどんどん紹介。
仁清は、この師と仰いだ金森によって名声を博するようになり、
京焼を完成したと称される大家になっていくのですね。
仁清の作品が、加賀に伝わるようになったのも、
金森宗和の子が加賀前田家に仕官していたからと知れば、
その思いを強く持ちます。持つべきものは、こうした師匠かな、でありましょうか。
ご参考までに⇒金森宗和(←クリックしてご覧ください)
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