月光院璋子の日記
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北朝鮮拉致支援国家指定解除に思う
花 
(オーニソガラム サンダーシーの花)


アメリカが北朝鮮をテロ支援国家の指定先から外したことと、
その日本への報告が公表の30分前だったということで、
各方面に衝撃が走っているようですが、
この二つは別問題です。

どの国をテロ支援国家に指定するかしないかは、アメリカの専権事項なのですから、
アメリカが自国の国益にかんがみて決めることであり、
他国がそこに口を挟めばそれが変わるようでは、
かえってそちらの方が問題だとわたくしは思います。
世界に多大な影響を及ぼす大国どころか、
独立国家とも言えなくなります。

どの国をテロ国家でありテロ支援国家と考えるか、
そう指定することで、どの国に制裁するか、
アメリカが日本にその報告をする義務はありません。

そして、指定解除の公表をする30分前に日本に報告したということも、
本来ならそうした義務はないのに一応連絡してきたということで、
アメリカは日本に対し配慮さえしたことになる。

そもそも自国民が他国に拉致されたのに、
自国で解決しようとする意志も見せず、他国であるアメリカを恃むということ自体、
世界からは理解されないでしょう。
戦争も辞さないという覚悟で交渉しないのですから、
他国からは「その程度の懸案事項に過ぎない」と判断されても仕方が無い。

そんな国に配慮を示して30分前であろうと連絡してきたアメリカは、
感謝されこそすれ批判されるいわれはない(と思っているでしょう)。

日本は日本国民の拉致問題に協力しない国に対しては、
一切の支援を行わないという政策さえ出していない。
いまからでも遅くないので、国連でそうした国策を発表してはどうでしょう。

30分前の連絡を日米同盟を絡めて批判しておられる方達も、
ちょっとおかしいですね。
日米同盟にそういう規約があるのでしょうか。

それはそれ、これはこれ。
政治的に友好関係ではなくとも、経済的には友好関係。
経済的には友好関係ではなくても、軍事的には同盟関係というのが、国際関係。
日米同盟上の問題とは何の関係もないはず。
拉致問題で共同歩調を取るという条約を締結したわけでもない。

だから、拉致問題と絡めて今般の指定解除に対して抗議をする場合、
その根拠が必要になります。
その根拠がなければ、ただ「遺憾だ」と表明するくらいしか出来ない。
ましてや、電話を受けたわが国も総理が、
そういう意志をアメリカに伝えていないのですから、
日本としては、国内的にも対外的にも日本として対応せざるを得ない。
外交的には、「敗北」という以上に、「戦略の練り直し」が求められます。

その、拉致問題ですが・・・・
拉致問題を国家への侵犯という位置づけなしで、
あくまでも被害者家族の問題とし、
人権問題という位置づけにしたままでいる限り、
解決策はないと思っています。
「対話」と「圧力」という戦略の見直しですが、
経済的に、日本が現状で取る得る制裁策を実施していることを見直し、
さらなる圧力の検討と同時に、
対話の見直しということになるのではないでしょうか。

けれど、この国の現状、政治家だけではなく国民の状況を見れば、
ミサイルが怖くて拉致が解決できるかと言ったところで、空しくなるばかり。
憲法改正さえ遅々として進まない。
憲法の改正=9条の改正=戦争だァ
という硬直した発想を変えない限り、
日本は片翼飛行の国どまり。
このままでは、国家戦略などという言葉は死語と化していくばかり。
官僚の腐敗も、その辺に根本的な理由があるように思われてなりません。

家族を北朝鮮に拉致されたご家族に対し、
国全体で無力さを詫びるしかないと思うばかりです。



テーマ:気になるニュース - ジャンル:ニュース


この記事に対するコメント
yonosukeさま
yonosukeさん、コメント有難うございました。

>御意見には大筋賛成ですが、おそらく、貴女と俺とでは、解決方法についての考え方が少し異なると思っています。

同じである必要はありませんし、違いを違いとして認め合い、ではどうしたら解決できるのかと知恵を出し合うことが理想ですね。

>おそらく貴女は純粋で、ロマンチストなんだろうなと感じました。優しい方なのでしょうね。

自分が他の方にどう見えているのか、わたくしには分かりません。ただロマンチストだと言われたのは初めてなので、とても新鮮に感じました。優しいかどうかも自分では分かりませんけれど、娘には「優しい母上」と呼ばれております。(苦笑)

>政治家や官僚に対しては、極めて強い憤りを感じていますし、それを決して忘れないでおこうと思ってます。


yonosukeさんのような方が一人でも多くなれば、日本は必ず変わります。わたくしが申し上げたかったことは、草莽たる国民主権の実ということでもあり、国家主権を動かす原動力は、政治家や官僚にあるのではないということでした。
そういう意味で、政治家じゃない国民の一人としては、わたくしはいつでも、まずは自分の足元からというスタンスなのです。

三浦氏の外国での逮捕拘束、そして自殺における問題は、何が問題なのかということさえ報道されずに終わるとしても、個人的には好感を抱けるような人物ではなくても、それでもyonosukeさんのように見つめ続けていきたいと思います。

長いコメントも歓迎ですので、お気遣いなく。ご意見をお聞かせいただけることはとても嬉しいです。
【2008/10/15 13:55】 URL | Ms gekkouinn #LXSyHcIc[ 編集]

りんたろうさん
>重村重計氏は「核査察が終わるのに1,2年かかるので今年中のテロ指定国家解除はない」と言っていたように記憶していますが、外れたようですね。

いかに個人的な情報源を持っていると自負しておられる評論家諸氏も、相手国の政府中枢とコンタクトを取れているわけではありませんものね。得てして外国の政策に対しての在野の専門家や評論家の分析は、外れるものだと思って聞いていた方がいいと思うわたくしです。かつて誰一人として「予想分析が外れた」ことで責任を取った方はおられないですから。

>以前、防衛省の元官僚がTVで「国民が戦争をするな、と言っているんだから」と防衛費の無駄遣いは仕方ないという主旨で発言していました(その人自身はそれを問題視して官僚を辞めたそうですが)。

実践を想定した訓練はやっていても、いざとなればアメリカ軍に任せばいいと思っている防衛意識の国で、平和は交戦権を持たないと宣言していさえすれば平和になると漠然と思っている国民です。防衛省の方達も複雑な思いを抱かれることでしょう。
防衛に必要な武器や戦闘機なども予算消化のために購入していたような時期もありましたし、海自と陸自で戦前のように縄張り意識で対立しているのかどうか分かりませんが、周囲を海で囲まれている国で何の役に立つのか分からない戦車を購入させられたり、空母はいまだ持てないままですしね。
いまや旧式で闘えないようなものになっていても新規購入の予算もない日本では、防衛費の予算の多くは無駄遣いと思われる方が出てきても無理はないなァと思います。

平和がずっと続くことを祈念するしかありませんが・・・・、有事の際に自衛する意志も能力もないことが怖い。そんな気持ちをずっと持って参りましたけれど、ここまでくると諦念ですね。

りんたろうさんに言っていただいた「知」に関してですけれど・・・
人生生きている限り、選択の連続です。どうしたらいいのか分からないことに遭遇したとき、自分で考えるしかないのです。
詩歌と美術はわたくしにとって精神的な酸素のようなもの。政治経済は生きていく上で付き合わざるを得ないもの。だから考えるために、分からないから勉強をする、それだけのことなんです。幾つになっても、知らないことってたくさんありますものね。誰にも頼れないからこそ、こんな性分になってしまったのかもしれませんね。(苦笑)

【2008/10/15 13:33】 URL | Ms gekkouinn #LXSyHcIc[ 編集]

解決方法について
月光院さん、
リプライありがとうござました。

御意見には大筋賛成ですが、おそらく、貴女と俺とでは、解決方法についての考え方が少し異なると思っています。
ただ、ご意見を伺うと、おそらく貴女は純粋で、ロマンチストなんだろうなと感じました。優しい方なのでしょうね。
講演会にも署名活動にも参加されているのには、頭が下がります。

俺の意見をもうちょっと言えば、貴女の言う「国民がわが事と思う想像力がある」かどうかは、実はなんら問題の解決にならないどころか、かえって政治家や官僚の責任を曖昧にさせ、解決を先送りにしてしまうだけだと確信しているということになります。

人にはそれぞれの生活があるように、それぞれの異なる境遇や宿命のようなものがあります。
拉致被害に遭うような境遇の不幸な方もいれば、不治の病に襲われて治療や看病に明け暮れている人もいます。
借金や事業失敗を苦に、家族の中で自殺する者が出るところもあれば、犯罪者を出してしまう家庭もあるかも知れません。
現代社会では、これらの危険と常に背中合わせと言っても過言ではないですよね。

ですが、そのたびに、俺達はその家族の立場に立って物事を考えたり行動したりすることができるかと言えば、残念ながら原理的に不可能でしょう。

この民主主義という政治体制の中で、どうして俺達が政治家を選んでいるのか、どうして官僚を税金で雇っているのか、どうして我々は分業を営むことで社会を構成しているのか、そういうことを考えてみると、やるべき役割の者達に、まずはしっかりと自分の職務をこなしてもらわないことには始まらないということに気づきます。

無論、憲法改正、核兵器の開発問題などを議論することも結構だと思ってます。
が、まずは現行制度でできる最大限ことを政治家や官僚にやってもらわなければなりません。
その責任をいささかも曖昧にしてはいけないのです。

俺の方のブログでも書きましたが、この拉致問題と三浦氏の自殺事件とは、基本的に根っこの同じ問題だと思っています。

俺は、拉致家族の方々の立場や、三浦氏の遺族の立場になって考えることはできませんが、政治家や官僚に対しては、極めて強い憤りを感じていますし、それを決して忘れないでおこうと思ってます。

長々と書いてすみません。
では、また。
【2008/10/14 22:08】 URL | marquis_yonosuke #seM9FOhw[ 編集]


 重村重計氏は「核査察が終わるのに1,2年かかるので今年中のテロ指定国家解除はない」と言っていたように記憶していますが、外れたようですね。

 書き込み欄で書かれている「国民の決心次第」というのはそうなのだろう、と思いました。
 以前、防衛省の元官僚がTVで「国民が戦争をするな、と言っているんだから」と防衛費の無駄遣いは仕方ないという主旨で発言していました(その人自身はそれを問題視して官僚を辞めたそうですが)。
 なるほど、今の日本は国民の総意として「戦争に巻き込まれるのは嫌だから軍隊は持ちたくないけれど、やっぱり北朝鮮なんかは怖いから防衛費だけは認めなきゃ」というどっちつかずの中途半端な覚悟の無い国体になっているのかな、と思いましたが、それが拉致問題に現れているのかもしれませんね。
 
 話がそれますが、最近、政治から文学から詩から絵画まで幅広い知識で細部まで思考が及んでいる月光院さまの「知」が理想的な形のように思えてきました。
【2008/10/13 22:11】 URL | りんたろう。 #-[ 編集]

同感ですが、それでは拉致問題は解決しません。
yonosekeさん、コメント有難うございます。

レスの前に、貴ブログに書かせていただいたコメントへのレスを拝読しにブログの方にお邪魔して戻ったばかりです。ご丁寧なレス、有難うございました。

さて、拉致問題・・・・

>日本は主権を侵犯されても邦人を守ろうとする努力を放棄した破綻国家にも等しい状態なのではないか

というご意見にはまったく同感です。
戦後日本は、国家の背骨が溶け出していると憂えている一人です。

けれど、

>官僚機構も、政治機構も、根本的に建て直さないといけないのかも知れません。

異論はありませんが、それで拉致問題が解決するとは思えません。拉致問題は、国民の決心一つだという思いがわたくしにはあります。政治家や官僚よりも国民が問われているのではないでしょうか。

自分の家族をこうした理不尽な形で拉致されてしまうことを多くの国民がわが事と思う想像力があるならば、そして家族を取り戻すために国家主権を行使するのだという思いを抱くなら、解決できるのではないかと期して参りました。自己中心的で無能な官僚や選挙のことしか頭に無い自己保身優先の国会議員に期待するよりも国民の声が一番解決を迫る力になると。

しかしながら、それは、ミサイルが飛んできても構わないという覚悟が求められます。軍事力を行使できないなら、行使できるように憲法を変えるなり、護憲のままでいくのなら軍事力以外の力を最大限に使おうという覚悟です。そうした覚悟が日本国民のどこにあるか・・・
講演会にも足を運び署名運動にも関わって参りましたが、正直空しさとの戦いです。
【2008/10/13 18:31】 URL | Ms gekkouinn #LXSyHcIc[ 編集]

賛同コメントと異論コメントいずれも大歓迎です。
この日記記事に対してご賛同のコメントをお送り下さった方、このコメント欄にてお礼を申し上げます。
今後はどうぞお気軽にこちらにコメントくださいね。

こうした政治的な問題をアップすると、立場の違いや考え方の違いで意見が分かれることは多々ございますけれど、仮に意見が違う方でも拙ブログは大歓迎です。いろいろと勉強させていただけるからです。賛同してくださる方のコメントもとても心強く思えるので、無論大歓迎です。

有難うございました。
【2008/10/13 17:43】 URL | Ms gekkouinn #LXSyHcIc[ 編集]

主権問題の放棄
月光院さん、

先日は俺のブログの方にもコメントを頂きありがとうございました。

最近、そちらにも書きましたが、日本は主権を侵犯されても邦人を守ろうとする努力を放棄した破綻国家にも等しい状態なのではないかという気がしています。

官僚や政治家の事なかれ主義が国を滅ぼしつつあるのでしょう。
アメリカであれ、北朝鮮であれ、国益のためになり振り舞わないことをするのが国家なのですから、そういう国際環境で他国と伍して交渉していかねばならないとうことをもっと強く自覚してもらいたいわけですが、もはやその自覚を促すということが、構造的に無理な状態ということなのでしょうね。

官僚機構も、政治機構も、根本的に建て直さないといけないのかも知れません。
【2008/10/13 17:41】 URL | marquis_yonosuke #oh8rai4E[ 編集]


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