月光院璋子の日記
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映画「天使と悪魔」
一昨夜、レイトショーで見て参りました。

天使と悪魔

ダン・ブラウンの原作「天使と悪魔」を読んでいないので、
その意図するところが分からないまま、
その映画化された映画を見ることになってしまったわけですけれど・・・・


天使と悪魔 2

「ダ・ヴィンチ・コード」の前作の続編になっている「天使と悪魔」

本作で、トム・ハンクス演じる宗教象徴学のラングドン教授と
ヴァチカン関係者がする会話の中で、
ヴァチカン関係者や教皇の警護を担当しているスイス衛兵隊の隊長(何と、
ステラン スカルスガルド!)が教授に対する不信感を表するときに、


ステラン スカルスガルド
(この画像は、『パーフェクト・ゲーム』の刑事役だったとこのもの。今回は、
ヴァチカン命というほどの信仰厚い警備隊長役をステラン・スカルスガルドが演じていて、
彼が出てくるだけで、ぞくぞくしますね)

「何といっても、あの事件もあるから(あなたは信用できない)」とか、
「あの事件があったばかりだから(今度はなにをしでかすか分かったものではない)」
と言わせていることでも分かりますね。ああ、間違いなく続編映画だって。
原作は、映画とは逆だそうですが・・・。


けれど・・・・内容は、前作とはかなり異なり、ミステリーどころか、トム・クルーズ主演の
アクションエンターテイメントに比肩するアクションエンターテイメント。
舞台こそ、ヴァチカン公国で、枢機卿だの司祭だのといった衣姿の方たちが出ずっぱりで、
前作でルーヴル美術館やウエストミンスター寺院という大観光名所以外のロスリン礼拝堂や
テンプル教会などといった名所見所同様に、本作では
サン・ピエトロ教会だのサンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会だのシスティナ礼拝堂など、
これでもかと盛りだくさんの名所が出てきますが、
カメラが早すぎて残念ながらゆっくり見させてはもらえません。
鑑賞は前作同様にDVDで停止ボタンを押さない限りできません。
ラングドン教授の謎解きは添え物といった感じで、
全編、スピード感あふれる無駄のないアクションエンターテイメントでした!


「ミュンヘン」のアイエレット・ゾラー

ラングドン教授役のトム・ハンクスの今回のお相手は、あの『ミュンヘン』で
エリック・バナの妻役を演じていたアイエレット・ゾラーという女優さんですが、


アイエレット・ゾラー


アイレット・ゾラー 2005年当時

当時よりもずっと大人の女性になっていて、本作では、ヴィットリアというCERNで働く
素粒子物理学の研究者という役どころ。
個人的に、前作のオドレィ・トトゥよりも好感が持てました。

反物質なるものについては、よく理解できないわたくしですけれど、研究所で
その反物質の製造に成功した時点から、本作は始まります。

その反物質なるものでヴァチカンを滅ぼすと宣告してきた組織によって
緊急事態となったヴァチカンからの招聘で、ラングドン教授は
問答無用でヴァチカンに向かうのですが、つまり、
何者かによって盗まれてしまう。かなり展開が良い出来です。

教授はそこで、拉致された枢機卿たちの救出のために、
謎解きに挑戦することになりますが、
そのためにはヴァチカンの書庫に保存されているガリレオの資料が要る!
爆発予告は、コンクラーベが始まる時刻と同じ深夜零時。
タイムリミットまで数時間という緊迫度をそのまま保っての展開で、
トム・ハンクスは、行動を共にすることになった研究者ヴィットリア(=アイエレット・ゾラー)
と監視付きながらも、外部の者は入れないはずのヴァチカンの書庫に入れることになります。
わお〜ですよね。
もっとも、ヴァチカンの地下にある書庫なんて本物など見たこともないので、
映画に出てくるところが本物を再現したものなのか不明。
本物だとしてもどうやって再現したのかしら、などと思っているうちに、
ガリレオが仕組んだという謎解きが進行するのですけれど、
それが実にせわしい。

というのも、犯人を追い詰めていく展開はまさにスリルではあっても、
次期教皇の有力候補の枢機卿たちを拉致した犯人が、
中世からヴァチカンと対抗して惨い目に遭い、以来現代まで
地下にもぐって存続してきた反ヴァチカンの組織だと深刻な顔をして説明しながらも、
そのイルミナティという秘密結社がどういう組織かということは
トム・ハンクスの言葉による説明というか解説だけで終わってしまっています。
肝心のそのイルミナティという組織がちゃんと描けていないと感じたせいか、
皮相的な展開のためにスピード感が増していると言ってもよく、
本作は質的に前作に劣るなあと。

けれど、その分、アクションエンターテイメントとして成功していると思います。
本作を彩る登場人物たちで注目したいのが、
前述のバチカン警護にあたっているスイス衛兵隊の隊長役の
ステラン・スカルスガルドとヴァチカン警察の刑事役のこちら。


ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ

ピエルフランチェスコ・ファヴィーノという俳優さんで、
画像は本作出演時よりもはるかに若いのですが、
刑事役で髭のある画像を選んでみました。


Picchio-AngelsAndDemonsPierfrancescoFavinoSoundbite600-350.jpg

こんな画像もありますが、ローマ出身のイタリア男という感じで、
イタリアでも人気上昇中だそうです。
実に頼もしい刑事さんだったのですが・・・・・

さて、いよいよ主役クラスの方たちのご紹介です。
以下の面々。

ヴァチカン側の登場人物ですが、


ユアン・マクレガー

前教皇のお側用人の司祭を演じたキーパーソンその1・・・が、
このユアン・マクレガー。カメルレンゴという名の侍従役。
ヴァチカン内部での上下関係や確執など本作では
匂わすだけだったのが、残念かな。


ユアン・マクレがーの司祭姿

司祭服が、実に似合っていました。そして、ある意味、
信仰の狂気というものを演じるのに実にはまり役だったかもしれません。
個人的には、もっとおもしろかったかなと思う配役が考えられましたが、
ユアン・マクレガーの資質は本作をきっちりエンターテイメントに仕上げるのに
貢献したと感じました。とにかく笑えるほど、嵌っていましたから。

そして、彼と対峙するときに凄みを見せてくれるこちら。
ドイツを代表する俳優の一人、アーミン・ミュラー=スタール。


アーミン・ミュラー・スタール

アーミン・ミュラー=スタールの枢機卿姿は、必見ですね。
彼が、本作を締める重要な役柄で、その意味では
存在感を遺憾なくしめしたと言えそうです。
こういう役にドイツの重鎮の俳優を配したのは、
現在の教皇のベネディクト16世がドイツ出身の教皇だからかなと思いましたが、
考えすぎでしょうか。

そして、いよいよイルミナティ側のご紹介。
わたくしを魅了したのがこちらでした!

ニコライ・リー・コス2

ニコライ・リー・コスというデンマークの俳優で、注目してほしい俳優です。
メガネがとっても似合っていて、思わず、きゃ〜〜と言いたくなりました。(笑)
ニコライ・リー・コスといえば、

ニコライ・リー・コス

このシーンをご記憶の方もいらっしゃると思います。
『グラディエーター』で、我が子の命を守るため狂気の皇帝に屈した貴族の母親を
演じたコニー・ニールセンとの共演で難しい役をきっちり演じて魅せてくれた場面。
『愛のある風景』という映画、
まだご覧になっていらっしゃらない方におススメの名作です。

ということで、ご紹介したかった面々のご紹介も終わりましたので、
最後に感想を。

正直、見終えたときの印象というか感想は、
今回は、ああ、ヴァチカンよいしょ映画になっている!と思ったものです。
キリスト教会の大本山であるヴァチカンが、中世にその階層社会を確立し
人々の信仰を支配し統治するにあたって何をしてきたのか。
宗教裁判といい、異端審問といい、
考えるだけで身の毛がよだつわたくしとしては、
ヨーロッパ中世がなぜ暗黒時代と称されるのか、そこを、
ヴァチカンの枢機卿にあのような一言を語らせることで片付くと思っているような結末には、
いかにエンターテイメント映画とはいえ、わたくしは賛同しかねました。

それにしても、
映画というのは、川柳でいうなら、「見てきたような嘘をいい」というか、
誰もヴァチカンの中の様子など知りえないはずなので、
それにもかかわらず、
まるでヴァチカン内部で撮影したのかと見まごうような作りには、
ほとほと感心しました。

それに、今回は、前作と違って絵画ではなく、彫刻!
それも、大好きなベルニーニーの彫刻が、「おお〜」というくらい画面に出てきたので、
まあ、よしとしようと思い帰ってきました。
とても楽しめる映画になっていたと思います。



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テーマ:映画館で観た映画 - ジャンル:映画


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